部下を優秀な人材にする教え方講座

部下が優秀だったら・・・そう考えない管理職はおそらくいないでしょう。でも、優秀にする方法がわからない・・・それは、「教え方」を知らないからです。「教え方」は学校では学びません。学んだ方は教育学部でほとんどが学校の先生になります。だから一般企業では「教え方」を学んだ人はほとんどいないのです。さまざまな部下育成法が世の中に出回っているからこそ、オーソドックスだけど着実な手法をブログに書き綴ります。

技術習得時に不要な黒い箱

管理職の部下育成トレーナーの安部です。
皆さん、部下を育成していますか?
部下を育成して、強い会社を創造しましょう!

 

テクニカルスキルを学ばせる時、
3つの必要なものについて、
前回少し触れました。

 

今回は、それらを詳しくお話していきましょう。

 

テクニカルスキルを学ばせる時に必要なもの

 

1.技術体系が必要

新入社員が会社の技術を身につける時、
一番誰でもできそうな簡単な業務からさせるのは
当然なことです。

 

それはどんな業種でも当たり前でしょう。

 

教える側は、その時2種類います。

  • 超ベテラン
  • 入社して2~5年

皆さんが入社した時は、どちらの方々に教えてもらいましたか?

 

そして、技術を身につけている時、ふと疑問に思います。
例えば、
この技術を身につけたら将来どうなるんだろう?
という疑問です。そして質問します。

 

さて、教える側は何と答えるでしょうか。

 

超ベテランの方は往々にして解答を知っています。
ですが、その解答を話すには時間がかかることもわかっています。
何しろ、そのベテランの方が歩んできた道を教える必要もあり、
今眼前の新入社員が理解できるとは到底思えないからです。

 

だから、こう言います。

「今はそんなことを考えなくても良いから、
さっさと技術を覚えろ」と。

 

2~5年目の社員は、
自分たちさえ経験していないことなので、
解答がわかりません。

 

だから、こう言います。

 

「今はそんなことを考えなくても良いから、
さっさと技術を覚えろ」と。

 

人は、自分が行っていることが
世の中に役に立っている、
世の中に仕事を通じて参加している
ということを自覚することで、
自己効力感が育まれます。

 

まだ若い人で、大きな技術の中の一部しか
担当していない状況では、
自己効力感はなかなか実感しづらいです。

 

そこで、現在学習中の技術の全体像を
見せることが必要なのです。

 

今目の前でやっていることが、
技術全体の中でこの部分であり、
その先には○○な技術がある。

 

それを知ることで将来の自分を想定しやすくなるのです。

 

そのために技術体系が必要なのです。

 

技術の全体像が見える事なのです。

 

高度な技術一つ一つを
その場で新入社員に教える必要はありません。

 

技術体系の目的は、
技術習得のルートマップであることです。

 

自分の将来像を見えやすくするのです。

 

それは、今の自分がやっていることは無駄ではない、
明るい将来と繋がっている
とわからせることにもなります。

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2.その技術の後ろ盾となる知識が必要

技術だけを教えれば、
人はひとまず一人前になっていきます。

 

技術はある程度時間をかけ、
繰り返し体得させれば
一応使いこなすことができるようになります。

 

どこまでのレベルを求めるのか
にもよりますが、
それ以上のレベルを求めたり、
応用力を求めたりする場合は、
技術の後ろ盾となる知識を教える必要があります。

 

技術体系も後ろ盾となる知識の一つです。

 

技術だけではなく、
その技術を支える知識、前提となる知識です。

 

専門の大学などを卒業した人は知識はある程度カバーできます。

 

ただ、大学は体系的であっても、
一つ一つの知識が専門化過ぎて、
統合された知識になっていないことも多々あります。

 

業務を行うための知識は
とがった専門知識というより
広範囲な知識を浅くカバーする必要があります。

 

そう言った知識を身につけさせると
今習得している技術が
他のどういった知識で成り立っているのかがわかる
のです。

 

今、ほとんどの業務は
一番最初から作る、といったことは
ほとんどしなくなっていると思っています。

 

例えば、
モーターをつくるにしても
材料の鉄から作る会社は
ほとんどいないでしょう。

 

でも、応用を効かせ新しいモノづくりをする時、
材料の鉄の原材料の配分を変更する
といったことも発想の中に出てくるのは
ちゃんと鉄に関する知識があるからです。

 

例は製造業を主としていますが、
サービス業でも同じです。

 

技術は応用されてナンボです。

 

技術の応用をつけるためには
そのもとになる知識が必要なのです。

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3.技術の理由が必要

それぞれの技術には、
その技術が生まれた背景が存在します。

 

原始時代
矢じりに使う石を細く尖らせる技術は
矢を軽くし遠くに飛ばすためでもあり、
獲物に突き刺さりやすくするためでもあります。

 

すべての技術は
こういった背景があるのです。

 

何かが不足している
その何かを埋めるために
技術は存在しているのですから。

 

ただ、技術書には
そう言った技術が生まれた背景が書かれていない
ということがあります。

 

私の専門だったITの技術書も
書いてある書物はあまり見たことがありませんでした。

 

ですから、そういった内容は、
超ベテランに聞くに限ります。

 

長い年月、
その技術に携わってきた人は
技術の推移を体験してきているはずです。

 

そう言った方々に話をしてもらう機会を作る
というのも一つです。

 

例えば
定年退職した方をお呼びして
講演をしてもらうとか。。。

 

今とは技術そのものが違うかもしれませんが、
今の技術が生まれた背景は
昔の技術の何かが足りなかったからなのです。

 

4.技術はブラックボックス化する

 

今の技術は、
どんな知識を基にし、
どんな技術の足りない部分を補って
生れ出たのか、
ということが本当にわからなくなっています。

例えば、インターネット。

 

インターネット黎明期から携わっている人は
昔の通信速度が遅く、設定が難しかった状況から
今、誰でも速い通信をすぐに利用できる状況になった
経緯を知っているはずです。

でも、今の10代、20代はおそらく知りません。

 

彼らは生まれた時からインターネットがあり、
しかも誰でも簡単に速い通信を利用できたからです。

 

技術が生まれた背景やそれを支える知識を学ばせるのは
現代は技術がブラックボックス化となっているからです。

 

ボタンを押せば
色々な情報が引き出せるWebの世界のように
仕組みがわからなくても
使うことができる状況になっています。

 

これが技術のブラックボックス化です。

 

その技術が使えなくなったら
仕組みがわからないだけに修理もできず、
ただ、困るだけです。

 

応用が利かないという現象です。

 

技術は単純に習得させるだけでなく、
このようにその周りにある技術体系や
技術を支えている知識、
そして、技術が生まれた背景も一緒に習得させること。

 

それが、応用力の利く
新しいモノ・サービスをつくりだす
創造性豊かな社員にさせることができるのです。

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箱を開けると猫がいた( ^ω^)・・・

 

次回は、ヒューマンスキルについてお話ししますね。

それでは、今日はこの辺で。

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業務に必要なスキル~テクニカルスキル

管理職の部下育成トレーナーの安部です。
皆さん、部下を育成していますか?
部下を育成して、強い会社を創造しましょう!

 

部下を育てる時のスキルはたくさんあります。
その中でも本日はテクニカルスキルについて
お話ししましょう。

 

テクニカルスキルというのは読んで字のごとく
技術的なスキルです。

 

大ざっぱに言えば、業務を遂行するためのスキル群です。

 

業務を遂行するためのスキル群というと、
製造業であれば、製品を作る技術ということです。

 

それ以外にも、私は
会社内で必要な技術・能力をこの中に含んでいます。

 

例えば、工場で使う特殊な機械の操作方法、
会社独自のシステムの使い方、
業界独自の技術などです。

 

会社内、もしくは同じ業種、同じ職種で使われる
スキル群と言ってもよいでしょう。

 

要は、このスキルを身につけると
「一人前」
になるわけです。

 

新入社員はこのスキルを身につけるために
日々努力をするわけです。
先輩社員はこのスキルを身につけさせるために
日々頭を悩ますわけです(笑)

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私はテクニカルスキルを更に2つに分類しています。

 

ひとつは、上記のようなスキル群。

 

もう一つは、より汎用的なスキル群です。

 

例えば、会社が異なっても使うスキル群があります。
それは、パソコンの操作スキルだったり、
電話・FAXなど通常の機器の取り扱いスキル、
事務系全般のスキルがあります。

 

特に事務系のスキルは、
その会社でも必要とされますが、
他の業種でも、あまり大きく変わらず必要とされます。
経理・簿記、労務管理・人事などの事務スキルは
どんな会社でも必要です。

 

だから、事務職だけは
業種が異なっても経験値とみなされます。

 

同様な職種として営業職があります。

 

ただ、営業はやり方が業種によって異なるため、
経験値を認めてくれない場合もあります。
営業職については、別にお話しすることにしましょう。

 

なお、管理職系の管理スキルは、
テクニカルスキルとは言えず、
基本的にはヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルに
分類されます。
そのため、ここでは言及しません。

 

私がこの汎用的スキルについて考えるのは、
私の経験からです。

 

私は結婚を機に一度専業主婦となりました。
それ以前、仕事をしている時は、
FAXが一般的ではなかったのです。

 

10数年たって再就職してから困ったのが、
FAXの取り扱いでした。

 

家庭内にもFAXがなかったので、
触ったこともなかったのです。

 

再就職時にパソコンは講師資格を持つほどでしたが、
FAXが使えないという・・・
周囲が「意外!」と不思議な顔をされたことです。

 

それから、どこへ行ってもFAXは使うので、
FAXの使い方強化を図った記憶があります。

 

そうしているうちにメールが主流となり、
FAXはほとんど使わなくなりました。

 

また、今はネット上でFAXをやり取りしているので、
メール感覚で使えるため、
頑張って覚えたFAXの使い方は必要とされなくなりました(涙)

 

ただ、この汎用的スキルは、
会社にとって強化すべきスキル群ではありません。
(事務系の職種で事務系スキルを除く)

 

そのため、会社がその人材の汎用的スキルを育成するために
費用を出すことはおそらくないでしょう。

 

だって、収益やコスト削減に役立つとは思えないからです。

 

パソコンの扱いに慣れれば多少なりとも残業が減るかもしれません。

 

でも、そのために会社で費用を出して研修を行うとは
とても考えにくいところです。

 

それよりも、
その人個人の労働市場での価値は格段に上がります。

 

汎用的スキルは、個人の労働市場での価値に貢献するのです。

 

以前の職場で、
ITエンジニアを育成する研修を構築していました。
その時に一番就職率が高かったのは、
事務系職種を経験していた年配の女性です。

 

事務系職種を経験していることは、
事務職を求人している企業にとってはありがたい存在です。

 

プラス、ITエンジニアを育成する研修を受講している、
ということはパソコンに詳しいという証明になります。

 

パソコンができる事務職として
企業の目には映るのでしょう。
60代であっても正社員で採用されていました。
リーマンショック後の不況時でも。

 

汎用的スキルは労働市場での価値を高めるのに役立つ、
と私は感じました。

 

だからこそ、
パソコン教室は市場にあり、
社内向けのパソコン教室はありません。

 

汎用的スキルについては、
ここまでとしましょう。
話を元に戻します。
会社で役立つスキル群であるテクニカルスキルですね。

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このスキルを私が強く意識したのは、
10年以上も前のことです。

 

ITエンジニアを育成するという仕事をしていた私は、
ITエンジニアがどんなスキルを必要とするのかを
ずっと模索してきました。

 

ところが、
IT業界は、数カ月単位で新しい技術が生まれます。
1年もすると古い技術となり、
使われていない技術になってしまうこともあります。

 

IT企業向けの研修を提案営業した際、
提案した時から1年ほどたってから
実際の研修を実施した経験があります。

 

提案していた時は、生まれたばかりの新しい技術でしたが、
実施する時は、すでに使われていない技術になっており、
講師がとても苦労していました。

 

研修は提案してから受注するまで3カ月、
予算取りで半年、受講者募集で3カ月、
そうしてようやく実施になります。

 

エンジニアを育成するために技術を教えても
その技術がその後使われ続けるとは限らないのです。

 

下手をすれば折角6カ月かけて育成しても
就職する頃には不要な技術となっている可能性もあります。

 

どんな技術を教えるのか、
ずっと苦心してきました。

 

それよりも技術を学ぶスキルを養成した方が良いんじゃないか、
と、学び方(独学)の研修を構築したこともあります。
受講生には不評でしたが・・・(苦笑)

 

学校で学ぶことに慣れた方々には、
学び方を学ぶことに慣れていなかった、
ということですね(笑)

 

四苦八苦して気がついたことが3つあります。

  1. 技術体系が必要
  2. その技術の後ろ盾となる知識が必要
  3. 技術の理由が必要

 

どんな業種でもそうだと思います。
ひとつの技術だけで成り立つものはありません。

 

製造業でも
繋ぎ合わせる技術だけでは成り立たないです。
切断したり、磨いたりする技術も必要でしょう。

 

IT業界でも
特定のプログラム言語でのプログラミング技術だけでは
成り立ちません。
今だったらネットの知識やクラウドの技術も必要です。

 

それらは技術は、
体系的になっているはずです。

 

ベースとなる技術があり、
その上に構築される技術があります。

 

複雑なものであればあるほど、
それを構築する技術はたくさんあります。

 

サービス業が更に複雑です。

 

相手が人であるが故に、
さまざまな人がいて、
それらの人にサービスをするのですから、
技術は複雑になります。

 

それらの技術を体系化する必要があるのです。

 

そして、その技術を支える知識群が必要です。

 

技術は突然生まれたワケではなく、
そこにニーズがあり、
技術を支える知識があってこそ
生まれるわけです。

 

知識がなくては、
技術を活かすことができません。

 

良く、
「言われた仕事はできるが応用力がない」
といわれる方がいます。

 

こういった方々は、
背景の知識がない場合があります。

 

この知識、
大学の専門分野出身だと身についていることもあり、
専門課程を出ている大学生を企業が求める
原点にもなっているのでしょう。

 

そして、その技術がなぜ生まれたのか、
ということも必要です。

 

必須、というわけではないのですが、
その技術を使って新しいことを生み出すためには
知っていた方が良いことがあります。

 

技術の原点を知ることです。

 

これは書籍を読んでも
ネットで探しても
あまり触れる機会がない知識です。

 

会社の中の古い従業員たちが持っている知識です。

 

こういった方々から話を聞くことが重要なのです。

 

概要的なお話しをしましたので、
次回は、もう少し一つ一つを詳しく
お話ししましょう。

 

それでは、今日はこの辺で。

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部下に教えたいスキル群

管理職の部下育成トレーナーの安部です。
皆さん、部下を育成していますか?

 

部下を育成して、強い会社を創造しましょう!

 

部下育成をする際において重要なコツのひとつに、
その部下にどんなスキルを身につけさせるのかを
明確にしておくことです。

 

基本的に学ぶには
自分の意志が必要です。
自分で学ぶ必要性を感じた場合は
身につくようになるものです。

 

そのためにも、部下に
今からはどのようなスキルが必要であり、
それを身につける必要性を予め伝える必要があります。

 

それには身につけるスキルが明確である必要があります。

 

ただ、漠然と「会社に役立つ人材になって欲しい」と伝えても、
部下には会社に役立つ具体的な人材像がわからないため、
上司のイメージと大きく異なる人材に育ってしまうのです。

 

そうならないためにも、
○○スキルを身につけて欲しいと伝えます。

 

伝えるためにも上司自身にも
明確なスキル群を意識する必要があるわけです。

 

一般的な職場で必要とされるスキルは、20世紀にハーバード大学のカッツ教授という人がまとめています。

  1. テクニカルスキル
  2. ヒューマンスキル
  3. コンセプチュアルスキル

 

1.テクニカルスキルというのは、「技術」ですね。
その業務を行うにあたっての「知識」や「技術」にあたります。

 

例えば、
製造業であれば金属を削る技術、設計する知識や技術です。

 

銀行業であれば、
お札を数える技術、簿記や会計の知識といったことです。

 

スーパーであれば、レジの打ち方やレジスターの取り扱いです。

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他にも、どんな業種にもあてはまる、
お客様に対応する際のマナー、
電話での受け答え、
基本的なパソコンの使い方、
といったことがあります。

 

前の例は専門的知識・技術・技能であり、
後の例は汎用的知識・技術・技能です。

 

2.ヒューマンスキルは研修専門業者が得意とする分野です。
このスキルは、コミュニケーションを中心としたスキル群です。

 

つまり、ヒューマンスキルは対人関係のスキル群なのです。

 

仕事は一人で完結するものではありません。
必ず誰かが存在します。
それは、一緒に働く仲間だったり、
給与を計算してくれる事務方だったり、
自分の仕事の結果を購入してくれるお客様だったりします。

 

仕事をする上で対人関係のスキル群が必ず必要になります。

 

3.コンセプチュアルスキルは、人事関係者でなければ
あまり聞きなれない言葉だと思います。

 

具体的には、
ロジカルシンキングクリティカルシンキング
俯瞰してみる力、多面的な視野など
あらゆる事象の中から課題を見つける力であり
解決する力でもあります。

 

通常の仕事の中で課題を見つけることは
大変難しいです。

 

普段は何の問題もなさそうに見えます。

 

例えば、「残業」の課題は
通常正解がありません。

 

人それぞれに課題があります。
ある人は単純に仕事量が多すぎることが原因であり、
ある人は仕事をこなすスキル不足が原因です。
また、職場内全体に残業を良しとする雰囲気がある、
といったこともあります。

 

雰囲気が課題である、
といっても、では、この雰囲気を変えるには
どのような対策を講じる必要があるでしょうか。

 

複雑、かつ、正解のない課題に向き合い、
納得できる解答を導き出す力が必要です。
そして、導き出した解答を周囲に
明確なビジョンとして表現できる力も必要です。

 

これらがコンセプチュアルスキルなのです。

 

要は、ものすごい経営者が持っているスキルです。

 

こんなスキル、部下に必要?と思われるでしょう。

 

ですが、部下が課題を発見する力があれば、
業務がもっと効率化できます。
上司が気づかなかった新しい視点で課題を発見し、
解決することで新しい事業が生まれる可能性もあります。

 

でも、通常はある程度業務経験を持った人材でなければ、
習得が難しいものでもあります。

 

カッツ教授もコンセプチュアルスキルは
ミドルからトップマネジメントレベルの方々が
身につけるスキルとしています。

 

経験がこのスキル群を身につけさせていくのです。

 

ただ、

比較的若い段階で頭角を現す人材は
子どもの頃からこのスキルが鍛えられているとも
言われています。

 

それに、身につけるには時間がかかります。
課長になったから、すぐに身につくものではないのです。

 

だったら、これらのスキルを早めに身につけるよう
学ばせておいた方が良いと
私は考えています。

 

特に今はビジネスのスピードが速くなっています。

 

数年間かけて新米課長を育てる時間がある
企業はあまりないと考えています。
特に中小企業にはありません。

 

だからこそ、若いうちから意識させておくことが重要なのです。

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本日は、部下に教えるスキル群をピックアップしてみました。

 

これからは、各スキル群や各スキルについて
詳細を述べていきます。
その際、それぞれの教え方のコツにも触れていきたいと
考えています。

 

それでは今日はこの辺で。

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部下育成の本当のメリットは

管理職の部下育成トレーナーの安部です。皆さん、部下を育成していますか?

部下を育成して、強い会社を創造しましょう!

 

本日は部下育成のための5つのポイントのまとめです。

 

ぜひ、お読みいただき、

ご自身の部署で役立てていただければ幸いです。

 

本日は、今までの部下育成についてまとめたいと考えています。

 

1.部下育成の本当のメリットは

今までお話してきた

部下育成の5つのコツです

 

ポイント1

スキルには種類がある。

現在の業務を完遂させるためのスキルを

明確にしておく必要がある

 

ポイント2

部下のモチベーションの源泉を知り

足りないスキルに気づかせること

 

ポイント3

やらせること。

失敗しても結果は叱っても

プロセスは認めること

 

ポイント4

最初のステップが完了したら

フォローは段階に応じて減らしていく

 

ポイント5

優秀な部下には

経験値を積ませること

 

私が考えている部下育成は、ズバリ、

「会社の業績を上げるため」です。

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それ以外の部下育成は、

学校で行っている育成だと考えています。

つまり、広範囲の内容を抽象的に教えるということです。

 

なので、学ぶことに対して

明確な目的が必要だと考えています。

 

自分で行う自己啓発に対しても

「今流行っているから勉強しておこう」

ではなく、

「今必要だから(もしくは今後必要だから)

勉強しておこう」

です。

 

その目的は、

今の業務を遂行するためであり、

将来の自分のためです。

 

遠い将来はなかなか見通せず、

今まで必要だと思っていたことも

学ぶ必要がなくなってしまう事態も発生します。

 

そんな時は

コンセプチュアルスキルを身につけておくと

良いと考えています。

 

コンセプチュアルスキルについては、

以下にお話しています。

汎用的なスキルですし、企業勤めはもちろん

起業する場合も役立つと考えています。

ugrade.hatenablog.com

 

しかし、自己啓発とは異なり、

やはり会社が行う部下育成は、

会社が必要とする人材になってもらうため

行う研修だと考えています。

 

会社が行う研修だからこそ

会社の業績にアップにつなげるのが

最終的な目的なのです。

 

そこが欠けていたら

研修はただのムダです。

 

時間のムダ。

経費のムダ。

 

だからこそ

充分に計画を立てて

設計して

研修を行う必要があります。

 

その時間は有意義なものなのです。

 

もちろん、会社の業績アップにつながる

というのも大きなメリットですが、

 

実は、

部下育成には

隠れたメリットが5つあります。

 

それは何か。

  

1つ目のメリット。

 

部下が優秀になれば、

あなたの業務を任せられるのです。

 

つまり、時間的余裕が生まれます。

 

残業が減ります。

本来、上司としてやるべき業務ができます。

プレイングマネージャ―ではなく

本来のマネージャーになれるのです。

 

2つ目のメリット。

 

部下とのコミュニケーションが密になります。

 

部下がどんな人物なのかを

知ることができます。

 

これは深い関係性の構築ができるのです。

 

上司と部下なので、

学校の友だちのように馴れ合う関係性では

ないですが、

 

「信頼」がある

間柄になれるのです。

 

これは、チームビルディングとして

とても重要な要素です。

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部下たちを信頼することができれば、

上司であるあなたを

部下たちは信頼してくれます。

 

部下が信頼してくれた状態で

業務を行うことほど

やりやすいことはありません。

 

当然、業務を通した関係性ですが、

仲間のような

繋がりが発生するのです。

 

これは、

業務を行っていく上で

非常に良い状態です。

 

3つ目のメリット。

 

関係性が深くなれば、

部下の退職率が減ります。

 

退職理由の大きな原因の一つとして

人間関係の悪化があります。

 

人間関係の悪化で退職する部下が

なくなるから当然退職率が下がります。

 

良い関係性のチームができれば、

そこに所属することが楽しく、

自ら関係性を断とうという

気持ちはなくなります。

 

4つ目のメリット。

 

あなたが昇進すれば、

部下のいずれか一人があなたのポストにつきます。

 

その際、その部下は

あなたと同じ手法を使うでしょう。

 

そして、あなたの部門は

成功を収める部門になるのです。

 

育成方法は伝播します。

 

人は育ててもらった方法を使う、

と以前話しました。

ugrade.hatenablog.com

 

あなたが

「俺の背中から学べ」といわず、きちんと部下に向き合い

育成した手法は全く同じ手法でなくても

育成してもらった部下がその部下に利用します。

 

効果はずっと続くのです。

 

5つ目のメリット。最後のメリットです。

 

そして、

その育成の手法は、

 

チームから部門へ部門から会社組織全体に

広がっていきます。

 

会社全体が広がれば、

会社の業績のみならず、

会社のサスティナビリティに

大きく関わってきます。

 

サスティナビリティ

持続可能性

 

会社がずっと続くのです。

 

大企業でも

倒産の危機があるこの時代に

継続し続けることができる

会社になれるのです。

 

倒産の危機がない会社に勤めるのは

あなたにとっても

とても大きなメリットでしょう。

 

部下育成は、

こういったメリットがあることを

是非とも知っていただきたいと

思います。

 

2.実は会社自体にもメリットがある

前項では、

部下育成を行った

あなたのメリットを話しました。

 

会社自体にもメリットがあります。

 

業績がアップするや

会社が存続し続けること以外のメリットです。

 

実は、

コツ1:できる部下とはどんな人材か

コツ2:今眼前の部下はどんな部下か

上記で話した内容は

「業務分析」と大きく関わってきます。

 

従業員が行っている業務は

実際にどんなものがあり、

どんな手順で行われており、

その手順の難易度はどれくらいなのか、

 

といったことを分析するのを

「業務分析」といいます。

 

この業務分析は、

働き方改革で現状を分析する際に

最初に使われる手法でもあるのです。

 

つまり、

部下育成は

働き方改革でやろうとしていることと

ほぼ同じである、とも言えるのです。

 

働き方改革

この業務分析の結果をもとに

人がしなくても良い業務を抽出し、

IT化を含む自動化していきます。

 

また、無駄な業務もわかるので、

その業務を廃止することも行います。

 

実は、部下育成のための設計には

その人材が関わる業務内容が

深く関係するため、

自然と働き方改革になるのです。

 

そして、

業務が効率化されることになり、

社員の働く時間は短くなります。

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だからといって

給与が削減されるわけではありません。

 

Google社のようにすれば良いのです。

 

Google社は

業務時間の2割を

自分の仕事のために使うようになっています。

 

つまり、平日5日のうち

1日は自分の仕事に充てるのです。

 

その1日に何をしているのかといえば、

新しいサービスや技術の開発をしています。

 

その中から使えるものが

新サービスとてして顧客へ提供されるのです。

 

新しい価値を生み出す時間となっています。

 

これこそが生産性を高めるコツだと

私は考えています。

 

日々の業務に追われるだけでは

新しい価値の創造は生み出せません。

 

また、新しい価値の創造は

一人の優秀な社員から

生み出されるわけでもありません。

 

複数の社員の知恵が集まって

初めて価値となり得るのです。

 

優秀な社員からは

新しいアイディアがたくさん出るでしょう。

 

でも、

それを利用するのは一般の方です。

 

優秀ではないかもしれないけど、

その場にいる他の社員からの意見は、

すなわち

新しい顧客の意見なのです。

 

だからこそ、

チームワークが必要ですし、

社員同士の深いコミュニケーションが

必要なのです。

 

部下育成は、

それを生み出すことができるのです。

 

3.部下育成は会社繁栄の始まり

何だか良いことばかり言っているようですが、

これらのことは事実なのです。

 

人材を育成している会社は

本当にうまく行っている会社が多いです。

 

育成することで

副産物的に生み出されるコミュニケーションの深さが、

会社の新しい価値を生み出し繁栄させ、

継続させていくのです。

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私は、いろいろな場所に行くと、

そこの従業員さんたちの動きを

ついつい眺めてしまいます。

 

その従業員さんたちが

本当にイキイキと働いている職場は

売上も順調ですし、

いつ行っても綺麗ですし、

職場全体が明るい雰囲気です。

 

モノを作るのも

モノを売るのも

すべてヒトがします。

 

カネを生むのも

カネを育むのも

すべてヒトがします。

 

会社のリソースといわれている

モノ・カネ・ヒト。

 

モノとカネはすべて

ヒトが生み出すのです。

 

だからこそ、部下育成は優先度が高い項目であり

やるべき価値があるのです。

 

それでは、今日はこの辺で。

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コツ5:もともと優秀な部下の育成法

管理職の部下育成トレーナーの安部です。皆さん、部下を育成していますか?

部下を育成して、強い会社を創造しましょう!

 

 

 

本日は部下育成のための5つのポイントの

5つ目のポイントをお話しします。

 

ポイント5

優秀な部下には

経験値を積ませること

 

 

今日のテーマは

おそらく誰も取り上げないであろう

テーマです。

 

だって、優秀なんだから

育成する必要はないだろう、

と思っている人がたくさんいるからです。

 

優秀だから育成しなくても大丈夫なのでしょうか?

 

確かに勝手に育っていく

イメージが強いかもしれません。

 

でも、そこが落とし穴なのです。

 

現に、

優秀な社員がたくさん集まったであろう

大企業の不祥事が

ここのところ続いています。

 

大企業といえども経営の安定からは

離れつつある会社もあります。

 

優秀な人材も育成しなければ、

とんでもないことになるのです。

 

1.たまにいる優秀な人材

長年、企業の中途採用の窓口にいたので、

数年に一度現れる

とんでもなく優秀な人材がいることに

気づいていました。

 

周囲は「優秀とは思えない」と反対する人もいました。

 

だって、その当時の私の会社は

ほとんどが大卒の会社だったのです。

 

そして、彼らの半分が高卒だったからです。

 

でも、とにかく採用して欲しい、

と訴えて採用した結果、

彼ら全員がすぐにリーダー格になりました。

 

はっきり言います。

 

優秀な人材と学歴は全く関係ありません。

 

たまたま経済的な事情で

大学に行けなかった、高校に行けなかった

というだけです。

 

もちろん優秀な人材であっても、

有名大学に入らなければ

有名な大企業に入ることはできません。

 

労働市場にそういった人材が

高卒だから、中卒だから、

という理由で現れるので、

中小企業はそういった人材を

確保することができます。

 

ただし、数年に一度ペースです。

2~3年くらいのペースでしょうか。

 

もちろん、そういう方々が応募にきてくれるよう

ちゃんとした準備をしておく必要があります。

 

かなり言い方が悪いですが、

良い「置き網」を置いておく必要があります。

 

このあたりはこのブログの本筋とは

異なりますので、この辺にしておきますね。

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そうしてやってきた優秀な人材。

 

今まで部下に超偏差値が高い大学卒の人もいましたし、

地元の普通レベルの高卒もいました。

 

でも、優秀な人材は、

有名大学を卒業していなくても

優秀なのです。

 

さて、私が言う優秀な人材とは

どんな人材でしょうか。

 

私の前の会社は技術系の会社でしたので、

優秀な人材の定義は次のようなものでした。

 

・会社の事業の中心となる技術に好奇心を持っている

・技術を習得することに喜びを持っている

・自分なりの学び方を知っている

 

基本的に技術系の会社への志望動機に

ほぼ9割の方が

「○○が好きだから」

と書いています。

 

IT企業でしたので、志望動機欄に

「パソコンが好きだから・・・」

と書かれているのです。

 

もっとも嫌いだったら志望しないよね、

というのが私の感想です。

 

好きなのはわかったけど、

好きさ加減がどれくらいなのか、

ということを確かめます。

 

人は好きだったら

その技術をもっと知りたいと感じるはずです。

 

優秀な人材はここからはっきりと

他の人との違いが出てきます。

 

知りたいと感じたから

とにかくどんな手法を使ってでも

知ろうと努力しています。

 

自分で努力して学ぼうとしているのです。

 

しかも、優秀な人材ほど

効果的な方法で。

 

よくいる人は、

「○○が好きなので、

もっとも学ばせていただこうと思い

御社を希望しました」

と言います。

 

でも、優秀な人は

「○○が好きなので、

××をしてみました。

そうすると……という結果になり、

更に学びたいと感じました。

ただ、個人では限界があります。

そこで、現場で技術をもっと深めたいと考え、

志望しました」

と言います。

 

もう自分の好奇心を抑えきれずに

行動してしまっている優秀な人たち。

 

そして、試行錯誤を重ねて、

自分にあった学び方を会得しており、

自分で努力した後の学びに喜びがあることを

知っています。

 

更に、彼らは

技術のことを話す時に

目がキラッキラしているのです。

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もちろん技術以外の職の採用でも

同様だと私は考えています。

 

販売業であれば、

自分でディスプレイした商品が売れると

非常に喜びを感じるから、

といった人材。

 

そのためにどのようにすれば

商品が売れるのかを研究し続けている……

 

ある意味、

とんがった人材です。

 

でも、一つのことにとんがると、

実はそこから横にスキルを広げていくように

人はできています。

 

つまり、深いけれど

幅の広いスキルを持つ

人材ができやすくなるのです。

 

こういった人材は

採用後、少し放っておいても

自分でモチベーションを保つことができますし、

スキルも自分で勝手に身につけていくので、

何も育成する必要がないように思えます。

 

ですが、このような人材にも

天敵がいるのです。

 

2.優秀な人材は厳密な管理を嫌う?

優秀な人材の天敵は

強力な管理者です。

 

○○は××しなければならない

 

といった話し方をする方々です。

 

管理職に多いタイプです。

 

強力な管理者は、

管理職になると絶大な能力を発揮します。

 

請け負った業務では

絶対に間違いを起こすことがありません。

 

成果物の品質は非常に優れています。

部下も着実に業務をこなしていきます。

 

問題を起こすことなく

確実に業務をこなすスキルは

とても素晴らしいスキルです。

 

なので、社内での評価も高く、

非常に優秀な人材としてみなされます。

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ただ、私が言う優秀な人材にとっては

本当に天敵なのです。

 

私が優秀な人材だと思った人材が、

そういった強力な管理者の下に配属されると

途端に目のキラッキラが

生気を失ってきます。

 

そして、数年が経つ頃には

普通の人材になるのです。

 

そういった人材を何人も見てきました。

 

たまたま

管理者がルーズな人の下に配属されると

いつの間にかその人材が

優秀な管理者になっているのです。

 

日本でも有名な大企業を考えてみます。

 

有名な大企業は、

有名な大学の優秀な学生を多く採用します。

 

ですが、採用された優秀な人材の多くが

組織に呑み込まれていき、

他の方と変わらない人材になることが多いのです。

 

だからこそ、

最近の大企業の不祥事は

減るどころか増える傾向にあるのです。

 

だからといって

優秀な人材は自由にさせておくのが良いのか、

というのは別問題です。

 

彼らは自分で課題を見つけ

自分で解決しようとします。

 

ただ、解決できるスキルを持っていません。

 

だからこそ、上司や先輩であるあなたの力が

絶対に必要なのです。

 

彼らの育て方は

前回の「任せ方」の方法が

適していると考えています。

 

徹底的な管理をするのではなく、

ある程度任せながら、

修正していく方法を取るのです。

 

修正していく時、

優秀な彼らは

  • なぜ修正が必要なのか
  • 修正することで得られるメリットは何か
  • 修正後にリスクが生じる可能性はあるか

といったことを把握します。

 

かなり抽象度が高い考え方ですが、

優秀な彼らは

これらを自分なりに考えることが

できるのです。

 

そして

修正ポイントをきちんと把握しているので、

次はかなり上手くできます。

 

実は

優秀な人材には

コンセプチュアルスキルが

身についているのです。

 

将来を見通すには、

抽象化と具象化ができるスキルが必要です。

 

コンセプチュアルスキルは

学校の成績とは別です。

 

学校の成績が良い方には

コンセプチュアルスキルがある方が多いです。

 

コンセプチュアルスキルは

学校の成績を上げるのに

大いに役立つからです。

 

ただ、

全員が有名大学に行けるワケではないので

こういったスキルを持つ人がまれに出現する

ということなのです。

 

そして、

自然と身につけた

コンセプチュアルスキルは

未熟な場合が多いです。

 

確かに同年代の方から比較すると

優秀なのですが、

経験から学ぶ部分が欠けているので、

未熟なのです。

 

そこはうまく導いていく必要があります。

 

ただ、余り気を遣う必要がありません。

 

経験をさせ、失敗させ、

上手に反省させて、

経験値を積ませていくことで

成長していきます。

 

失敗を大いに恐れる

官僚的な組織では

若いうちから

経験値を積ませることをしないので

 

結果として優秀な人材が

自分は成長しなくても良いと思い込み

それ以上の成長が止まるのです。

 

3.平凡な人材になるヒマがない中小企業

中小企業は不安定だ、

という認識が学生には強くあります。

 

ですが、優秀な人材ほど

中小企業にターゲットを定める傾向になってきたようです。

 

その方が

「任せてもらえる」から。

 

中小企業には強力な管理者はいません。

ほとんどがプレイングマネージャーだからです。

 

ただ、優秀な人材は、

他との調和は取れません。

 

何故なら、すべての事象のとらえ方が

他の人と異なるからです。

 

ある意味、天才なのかもしれません。

 

だからこそ、

組織の中で浮かないように

周囲との間を取り持つ必要があるかもしれません。

 

優秀な部分を認めつつも、

できていない部分を伸ばし、

認めることで、

 

優秀な人材は勝手にあなたのことを

信頼し、ついてきます。

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優秀な人材は、

リーダーシップやフォロワーシップ

(部下としてのスキル)を

持ち合わせている場合が多いので、

 

とても優秀な部下になりますし、

優秀な上司にもなります。

 

当然、

ダメなところ、どうしてもできないところも

出てきます。

 

人間ですから、完璧はあり得ません。

 

ただ、そういった人材が

集まってくると、

とても良い組織が生まれ、

会社として発展していくのだと

私は考えています。

 

人材作りは組織作りであり、

組織作りは会社作りでもあるのです。

 

会社が人を育て、

人は組織を育て、

組織は会社を育てます。

 

良い循環で回るためにも、

最初は人を育てることから始めるのです。

 

そこに、たまたま優秀な人材が

入社してきたとしても、

その人材もきちんと育てる

組織になる必要があります。

 

そして、それが更に

優秀な人材が集まってくる

会社へと変貌するきっかけにも

なっていくのです。

 

次回は「部下育成の本当のメリットは」

というテーマです。

 

 

それでは、今日はこの辺で。

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コツ4:成長した部下の更なる育成法

管理職の部下育成トレーナーの安部です。

皆さん、部下を育成していますか?

部下を育成して、強い会社を創造しましょう!

 

本日は部下育成のための5つのポイントの

4つ目のポイントをお話しします。

 

ポイント4ーーー

最初のステップが完了したら

フォローは段階に応じて減らしていく

 ーーー

 

ぜひ、お読みいただき、ご自身の部署で役立てて

いただければ幸いです。

 

人生100年と言われるようになりました。

昔は55歳定年だったのが、60歳になり、

今は65歳になろうとしています。

 

大学卒で通常22歳、高卒では18歳で

入社してから定年退職するまで

40年を遥かに超えることになりました。

 

今、高卒で入社した人たちが

定年退職する頃には68歳定年、

となっているかもしれません。

 

そうすると会社人生は50年です。

半世紀です。

 

50年も会社で過ごしていれば、

どんな人でも大きな技術の転換期を

迎えることになります。

 

グローバル社会であり、

技術に対して様々な視点から開発が

進んでいる時代だからこそ、

技術革新が10年から20年のスパンで

訪れてきます。

 

ITに関して言えば、

昔「ドッグイヤー」といわれたように

7年くらいで一気に進んでいきます。

 

それらに対応するために

ベテラン社員であっても育成していく

必要が出てきます。

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本日はそんな社員向けの

人材育成についてです。

 

1.新入社員研修しかない会社の弱点とは

 

世の中には新入社員研修もない

企業もありますが、

通常は数日であれ新入社員研修があります。

 

学校を卒業して入社式を経てから

現場に出る前の何日間、

学校形式のような研修を体験します。

 

昔、研修会社の社長さんから聞いた話です。

 

「学校と会社は考え方が全く異なる。

前者は金を払って後者は金をもらって

その場にいるから。

だからこそ、考え方を変えるために

新入社員研修は存在している」

と。

 

確かにそうだと思います。

 

新入社員研修という一つの儀式によって、

自分は学生ではなく社会人になったのだと

感じる瞬間が必要なのです。

 

それには入社式程度の数時間ではなく

数日くらいの時間が必要になると考えています。

 

それまで10数年間しみついてきた

慣習を脱ぎ捨てるのですから、

それなりの時間が必要でしょう。

 

ここでは新入社員研修の話をするつもりはなく、

その後の話です。

 

ある程度の規模の会社であれば、

新入社員研修は、半年後から1年後くらいに

フォローアップ研修を実施します。

 

でも、ここで研修は基本的に途絶えて、

次に社員が受ける研修は

「管理職研修」になるのです。

 

新入社員が管理職になるまで

何年かかりますか?

 

通常であれば、10年以上はかかるでしょう。

 

10年間、社員は何の研修を受けることなく

現場で働き続けることになります。

 

その間に社員はどのようなことを考えるのでしょうか。

今、このブログをお読みになっている

あなたも体験したことです。

どのようなことを考えましたか?

 

まず、入社して3カ月から半年の間。

何もわからず、ひたすら目の前に出された仕事を

こなす日々です。

考えることは一つ。「仕事を覚える」だけです。

 

入社からこの程度の間は、

新しい環境に慣れるので精一杯です。

また、採用してくれた会社に対して

好意を持っている時期です。

だからこそモチベーションがすごく高いのです。

 

中途採用の社員でもそうです。

最初の1日目からモチベーションが

下がりきった人はあまりいません。

 

希望に満ちあふれ、やる気がフルチャージされ、

どんなことでも頑張れそうな気がしています。

 

ですが、3カ月から半年が経ってくると

周りが徐々に見え始めます。

 

こんな先輩社員たちの姿です。

やる気が全然見えない。

愚痴ばかり言っている。

何かあればサボろうとする。

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モチベーションなんてかけらもない

先輩社員の姿を見て彼らは失望します。

 

この会社はこんな会社なのか?と。

 

ここまで酷くなくても

普段のちょっとした先輩社員の言動から

やる気のなさを感じます。

 

それだけではありません。

業種によっては仕事の内容も

徐々にわかってきます。

 

自分が何をすれば良いのか、

彼らなりに「わかった」と思うのです。

 

実は、

彼ら新入社員が「わかる範囲」は

とても狭い範囲なのですが、

それでも、

彼らは「すべてわかった」と思います。

 

正確に言えば、「思い込みます。」

 

何故なら、それしか知らないからです。

 

彼らの世界は、

先輩社員の想像以上に狭いです。

自分が体験したこと、ちらりと見聞きしたことが

中心の狭い世界なのです。

 

それしか知らないので、

それがすべてと考えています。

 

そして、失望感を更に高めます。

「こんなことをするために

この会社に入ったんじゃない」と。

 

そこで「退職」が頭をよぎります。

 

まだ、生涯に1会社という

観念があった時代は

退職の言葉を振り切りながら、

働き続けていました。

 

でも、今はそういう時代ではありません。

 

行動的である人材ほど、

すぐに「退職」していきます。

 

また、彼らの周囲も「退職」を安易に勧めます。

「退職」という言葉を実感していなかった人も

退職を真剣に考え始めるきっかけを持つのです。

 

特に現代社会は人手不足なので、

若い人材であれば、

どこかに再就職が可能でしょう。

 

新入社員のフォローアップ研修が

ちょうど、こう思う時期にあるのは

とても合理的なのです。

 

下げかけたモチベーションをリセットして、

再度会社に対する熱意を持たせることができます。

 

さて、このモチベーションが急激に下がってしまう

危機的な状況を何とか乗り越えて

入社2年目になりました。

 

会社によっては後輩ができます。

 

通常の業務+後輩指導が加わるのです。

そして、周囲の評価も「新入社員」から

「一般社員」という評価に変わります。

 

それまで、わからないことがあったら

何でも教えてくれていた先輩社員たちが

「そんなことも知らないのか?

もう2年目だよね?」と

言ってくるようになります。

 

ちやほやされていた新入社員時代が

終了したのです。

 

第2の危機がこの時期です。

 

周囲の評価が変化することで、

「認められていないのでは?」という

不安を強くします。

 

また、自分たちのための研修は用意されておらず、

内心、未熟だと感じているにも関わらず

一人前扱いされていることに

更に不安を募らせます。

 

それでも、まだ、周囲に恵まれていた

(周囲に尊敬できる上司や先輩がいた、

職場の雰囲気が良く、

チーム全員に好意を抱いているなど)人は、

退職せずに持ちこたえます。

 

ですが、これがずっと10数年続いていくのです。

もし、何らかの理由で

職場の雰囲気が壊れたとしたら。

気が合わない上司の元に異動になったら。

退職への行動を起こしかねません。

 

定期的に研修を行うことは

会社からの一つのメッセージになります。

 

社員一人ひとりを見ていますよ。

というものです。

 

これは、社員に対する「承認」です。

 

人材育成計画、人材開発計画を立て

実行に移していくことは

社員一人ひとりに会社からのメッセージを

伝えていくことなのです。

 

新入社員研修しかない会社は

このメッセージを長期間にわたって

与えないままでいることになります。

 

2.任せるのと放任とは180度違う

 

だからといって、新入社員でもない

社員を一堂に集めて研修を行うのは

大変コストがかかることです。

 

中小企業、特に小規模企業では

このようなコストをかけるのは

辛いところです。

 

何故なら、研修を受ける社員は

「そこそこ」仕事ができる社員であるから。

 

手取り足取り教えなければならない

新入社員とは異なり

「これ、やって」と言えばある程度、

できる社員に研修を行う必要性を感じないのです。

 

必要性を感じていても優先度がとても低く、

他にしなければならないことが多いため、

後回しになってしまうのです。

 

それでも社員を教える必要性を感じた時は、

集合研修という形式を取らず、

OJTという上司や先輩が職場で仕事をしながら

技術を教えるという研修形態をとります。

 

OJTとはOn the Job Trainingの略です。

 

これは一般的にどんな企業でも行われている

レーニング形式です。

 

OJTは日本で古くから利用されている研修方法です。

発祥は昔の徒弟制度と言われています。

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ですが、このOJT

あなたの会社でうまく機能していると

感じていらっしゃいますか?

 

人は「教える」ということを

学校では教わりません。

 

「教え方」を学校で教えてくれるのは

大学の教育学部だけです。

 

なので、OJTで部下や後輩に

教える立場になった人は、

自分が教えられたようにしか

教えることができません。

 

実は、人によって「学び方」の

ポイントは異なります。

 

学校の同じクラスで

同じように教室で

同じ授業を受けても

すぐにできるようになる生徒と

なかなかできない生徒がいたということは

経験上ご存知だと思います。

 

特に高校1年生の1学期では、

その前の入試で

ほぼ同等の学力の生徒が

集まっているにも関わらず、

1学期の学期末で、差が生じます。

 

同じ授業、同じ教え方でも

学ぶ側の受け取り方で

学習の効果が違ってくるのです。

 

それをOJTの場面で当てはめると

あなたが学んだ方法が

そのまま部下や後輩にあうとは言えない、

ということです。

 

教え方が合わないと何度教えても学習しません。

 

ましてや一斉に集める研修は

あと10数年も経たないと実施されません。

 

集合研修の講師は、研修会社の講師など、

基本的にプロが行うので、

教え方を経験則で知っています。

 

ですが、OJTは教え方の素人である、

上司や先輩が教えるので、

効率的に、効果的に学習させることが

かなり難しいのです。

 

その上、上司や先輩にも通常の業務があります。

相手にあわせて教えることが

だんだん面倒になってきます。

 

そこで、「その仕事、お前に任せるから、

自分なりに考えてやってよ」となります。

 

事実、仕事を任せられると

仕事は覚えやすくなります。

 

ただ、「任せる」と「放任」は全く違います。

 

本気でOJTに取り組むつもりなら

「放任」してはいけません。

 

「放任」とは、

保護を受けなければならないレベルの人に

責任も含めてすべて負わせることと

私は定義しています。

 

社員であれば、「保護」という言葉を

「指導」に変えても良いでしょう。

 

それでは上手な任せ方は

どうすれば良いのでしょうか。

 

彼らは何ができて何ができないのでしょうか。

そして、何ができるようになると

一歩先へ進めるのでしょうか。

 

それが学べる業務は何でしょうか。

 

これらを考え、計画を立て、

OJTとして任せていきます。

 

その際、

レベルに応じて任せ方を4段階に分けます。

 

1段階:基本的に任せないやり方

 

一つのことを行うたびにやり方や

成果物の品質チェックを行います。

いうなれば手取り足取りの状態です。

 

2段階:できることを任せます。

 

ただし、頻繁に報告させます。

報告のタイミングは

例えば数日かかる業務であれば、

毎日朝と夕方に報告をさせる、

異常があった場合

(どんな場合が異常なのかを伝えておく)

すぐに報告すること。

 

報告する基準も明確である方が良いです。

この段階までは、全く部下に権限はありません。

全責任は上司にあります。

 

3段階:報告するタイミングをもう少し長期間にする

 

例えば先ほどの業務であれば、

業務を始める前にどのような方法で

業務を進めていくのか計画の報告、

途中の報告も数日程度であれば報告はなしです。

 

そして、最後の業務終了後の報告のみです。

 

もちろん異常事態での報告は必ずさせるようにします。

 

ここで、部下には、

業務遂行に限っての権限を委譲します。

同様にその部分の責任も渡すことになります。

 

4段階:異常事態での報告以外は途中報告はなし

 

事前の計画の報告もありません。

最後に業務が終了したことだけの

報告があればOKなのです。

 

ここでは、その業務全般に対する権限を

委譲し責任もある程度負わせます。

この4段階目に入って何の問題がなければ、

完全に「任せる」という状態に入ります。

 

そうなれば、何の報告も必要ありません。

責任もって業務に従事することができます。

 

部下に対する権限移譲と

責任の負わせ方の度合いは、

責任の負わせ方が

少し少な目にしておくこと

 

つまり、最終的な責任は上司が負うという

形にしておくことが必要です。

 

それが、上司と部下の関係なのですから。

 

3.成長を続ける人材になるためには

 

人は成長し続ける動物だと私は考えています。

 

ですが、たまに「いやー、もう成長は良いかな」

という方に出会います。

 

今まで十分に学んできたから

もう学ぶことはないと断言されるのです。

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すべてよきに計らえ 

 

あなたの会社にも

こういう方はいらっしゃいませんか?

 

私の経験上、ある程度の経験を積んだ

いわゆるベテランと呼ばれる方々に

多い気がします。

 

ですが、厳しいことを言いますが、

そういう方々ほど何もできない、

ということが多いようです。

 

人間国宝だと言われる方々が

本当に良く口にされる言葉があります。

「私なんて、まだまだ。

これからもっともっと○○を極めていきたい」

 

似たような言葉を何度耳にしたことか。

 

人間国宝となる人物であっても成長し続けたい、

と考えているのです。

 

成長したくない、と考える人材は

どうしてできるのでしょうか。

 

私は、

成長しなくても良い、という環境にいるためだ

と考えています。

 

その方が所属している組織が

そういう雰囲気なのです。

 

ある一定以上の年齢に達すれば、

周りの人間が世話をしてくれる役職になる。

 

そうなれば、頑張らなくても大丈夫。

そう感じているのではないでしょうか。

 

でも、例え社長であっても

成長し続ける必要があります。

 

現に、今輝いている企業の社長ほど、

自己研鑽に励んでいます。

 

個別の人材の育成も大事です。

 

ただ、いくつになっても成長し続けることが

重要と考えるのであれば、

組織全体に

人は成長し続けるべきである

といった雰囲気づくりが必要でしょう。

 

周りの方々が成長し続けるような

組織を作っていくことが実は大切なのです。

 

学ぶことが評価される組織です。

学んでできるようになることが

大切と言われる組織です。

 

人は所属している組織に

大変大きな影響を受けます。

 

だからこそ、組織自体が「学ぶ」ことを

大切と思うようにしていくのです。

 

それは簡単です。

 

まずはこのブログをお読みのあなたから

「学ぼうよ」と周りに言うことです。

 

最初は言いやすい部下や後輩からで。

徐々に組織全体に広がっていくようにします。

 

そうすれば、成長し続ける社員がたくさん増え、

会社の業績はアップしていくと考えています。

 

それでは、今日はこの辺で。

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