部下を優秀な人材にする教え方講座

部下が優秀だったら・・・そう考えない管理職はおそらくいないでしょう。でも、優秀にする方法がわからない・・・それは、「教え方」を知らないからです。「教え方」は学校では学びません。学んだ方は教育学部でほとんどが学校の先生になります。だから一般企業では「教え方」を学んだ人はほとんどいないのです。さまざまな部下育成法が世の中に出回っているからこそ、オーソドックスだけど着実な手法をブログに書き綴ります。

部下に教えたいスキル群

管理職の部下育成トレーナーの安部です。
皆さん、部下を育成していますか?

 

部下を育成して、強い会社を創造しましょう!

 

部下育成をする際において重要なコツのひとつに、
その部下にどんなスキルを身につけさせるのかを
明確にしておくことです。

 

基本的に学ぶには
自分の意志が必要です。
自分で学ぶ必要性を感じた場合は
身につくようになるものです。

 

そのためにも、部下に
今からはどのようなスキルが必要であり、
それを身につける必要性を予め伝える必要があります。

 

それには身につけるスキルが明確である必要があります。

 

ただ、漠然と「会社に役立つ人材になって欲しい」と伝えても、
部下には会社に役立つ具体的な人材像がわからないため、
上司のイメージと大きく異なる人材に育ってしまうのです。

 

そうならないためにも、
○○スキルを身につけて欲しいと伝えます。

 

伝えるためにも上司自身にも
明確なスキル群を意識する必要があるわけです。

 

一般的な職場で必要とされるスキルは、20世紀にハーバード大学のカッツ教授という人がまとめています。

  1. テクニカルスキル
  2. ヒューマンスキル
  3. コンセプチュアルスキル

 

1.テクニカルスキルというのは、「技術」ですね。
その業務を行うにあたっての「知識」や「技術」にあたります。

 

例えば、
製造業であれば金属を削る技術、設計する知識や技術です。

 

銀行業であれば、
お札を数える技術、簿記や会計の知識といったことです。

 

スーパーであれば、レジの打ち方やレジスターの取り扱いです。

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他にも、どんな業種にもあてはまる、
お客様に対応する際のマナー、
電話での受け答え、
基本的なパソコンの使い方、
といったことがあります。

 

前の例は専門的知識・技術・技能であり、
後の例は汎用的知識・技術・技能です。

 

2.ヒューマンスキルは研修専門業者が得意とする分野です。
このスキルは、コミュニケーションを中心としたスキル群です。

 

つまり、ヒューマンスキルは対人関係のスキル群なのです。

 

仕事は一人で完結するものではありません。
必ず誰かが存在します。
それは、一緒に働く仲間だったり、
給与を計算してくれる事務方だったり、
自分の仕事の結果を購入してくれるお客様だったりします。

 

仕事をする上で対人関係のスキル群が必ず必要になります。

 

3.コンセプチュアルスキルは、人事関係者でなければ
あまり聞きなれない言葉だと思います。

 

具体的には、
ロジカルシンキングクリティカルシンキング
俯瞰してみる力、多面的な視野など
あらゆる事象の中から課題を見つける力であり
解決する力でもあります。

 

通常の仕事の中で課題を見つけることは
大変難しいです。

 

普段は何の問題もなさそうに見えます。

 

例えば、「残業」の課題は
通常正解がありません。

 

人それぞれに課題があります。
ある人は単純に仕事量が多すぎることが原因であり、
ある人は仕事をこなすスキル不足が原因です。
また、職場内全体に残業を良しとする雰囲気がある、
といったこともあります。

 

雰囲気が課題である、
といっても、では、この雰囲気を変えるには
どのような対策を講じる必要があるでしょうか。

 

複雑、かつ、正解のない課題に向き合い、
納得できる解答を導き出す力が必要です。
そして、導き出した解答を周囲に
明確なビジョンとして表現できる力も必要です。

 

これらがコンセプチュアルスキルなのです。

 

要は、ものすごい経営者が持っているスキルです。

 

こんなスキル、部下に必要?と思われるでしょう。

 

ですが、部下が課題を発見する力があれば、
業務がもっと効率化できます。
上司が気づかなかった新しい視点で課題を発見し、
解決することで新しい事業が生まれる可能性もあります。

 

でも、通常はある程度業務経験を持った人材でなければ、
習得が難しいものでもあります。

 

カッツ教授もコンセプチュアルスキルは
ミドルからトップマネジメントレベルの方々が
身につけるスキルとしています。

 

経験がこのスキル群を身につけさせていくのです。

 

ただ、

比較的若い段階で頭角を現す人材は
子どもの頃からこのスキルが鍛えられているとも
言われています。

 

それに、身につけるには時間がかかります。
課長になったから、すぐに身につくものではないのです。

 

だったら、これらのスキルを早めに身につけるよう
学ばせておいた方が良いと
私は考えています。

 

特に今はビジネスのスピードが速くなっています。

 

数年間かけて新米課長を育てる時間がある
企業はあまりないと考えています。
特に中小企業にはありません。

 

だからこそ、若いうちから意識させておくことが重要なのです。

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本日は、部下に教えるスキル群をピックアップしてみました。

 

これからは、各スキル群や各スキルについて
詳細を述べていきます。
その際、それぞれの教え方のコツにも触れていきたいと
考えています。

 

それでは今日はこの辺で。

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